本記事は、THCPが規制される前に執筆されたものです。本記事のトピックである「THCP」は、日本国内において既に規制されたカンナビノイドですが、記録及びユーザーの参考資料として掲載しております。THCPは、2022年3月17日から「指定薬物」として規制対象になりました。THCP、ならびにTHCPを含む製品について、医療等の用途以外の目的での製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されています。当社においても、取り扱いを終了しているためTHCPに関するお問合せはお控えください。
■THCPの代替成分として、今注目されている「新成分」は?
※チラクシーのフルリキッド及びプリロール製品等においては、法律を遵守しながらもより高い満足度を追求するため、配合するカンナビノイドの種類や配合率を随時変更しています。新しい成分を配合した商品については各商品ページをご確認ください。
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■THCPの成り立ち
THCP(テトラヒドロカンナビホロール)は、2019年に発見されたカンナビノイドです。THCPはTHC(テトラヒドロカンナビノール)と同様にレクリエーション要素を持つカンナビノイドであり、なおかつ「THCの33倍強力」であると示唆されたことから、カンナビス業界で一躍センセーショナルな存在となりました。THCPは、イタリアの研究チームがFM2株と呼ばれるイタリアの大麻の品種について実験をおこなっている際に、CBDP(カンナビジホロール)と同時に偶然発見されました。THCPは大麻の中に自然に微量に存在するレアカンナビノイドです。最終的にTHCPA(テトラヒドロカンナビホロール酸)が熱にさらされることでTHCPに変換されると考えられています。大麻に含まれるTHCPの量はTHCやCBDに比べてはるかに少なく、前述のFM2株における典型的なレベルとしては下記の数値が参考値となります。
・THC:39mg/g
・CBD:56mg/g
・THCP:29mcg/g
THCとCBDの単位はミリグラムですが、THCPはマイクロミリグラムです。1mgは1000mcgに相当するので、THCPの含有量がいかに少ないかがおわかりいただけると思います。これほど微量しか含まれないカンナビノイドのため、市場で出回るTHCP製品は、他のカンナビノイドから生成された半合成THCPを利用したものとなっています。
■THCとの違い
THCPの構造式はTHCとほぼ同じですが、唯一の違いが炭素原子の数です。レクリエーション要素を持つカンナビノイドとして最も有名なTHCは、アルキル側鎖に5個炭素原子を持っています。アルキル側鎖は重要な役割を果たしており、カンナビノイドはこの側鎖を通してCB1受容体やCB2受容体と結合します。基本的には、このアルキル側鎖の炭素数が多ければ多いほど、レクリエーション要素も高いと考えられています。THCPは7個の炭素原子を持っており、THCより多く炭素原子を持つ天然のカンナビノイドとして初めて発見されたことで大変注目されました。しかし、正確には「THCの33倍強力」なのではなく、脳内を中心に存在するCB1受容体に対する「結合親和性が33倍」なのだといわれています。結合しやすさが33倍だからといって、効果も33倍というわけではないようです。また、体内のいたるところに存在するCB2受容体に対する結合親和性は、THCの5~10倍であると考えられています。結論としては、THCの5~10倍ほど強力だと位置づけられているようです。いずれにしても、天然のカンナビノイドの中ではTHCPが最強クラスであるということは間違いなさそうです。