「最近聞くようになった『CRD』って一体何?」「新しいカンナビノイドの名前?」「結晶化しないブロードスペクトラムCBD?」こんなふうに「CRD」に興味を持っている方も多くいると思います。そこで今回は、カンナビノイドユーザーの中でも特にベイプ愛好家に注目されつつある「CRD」について解説していきます。
■CRDとは
「CRD」は【Crystal Resistant Distillate(耐結晶化蒸留物)】の略称です。「結晶化しない、ディストレート製法で作られた」CBDやCBNなどのカンナビノイド原料のことであり、カンナビノイドそのものの名称の一種ではありません。「結晶化」とは、ベイプカートリッジの中身(リキッド)が固まってしまう現象のことです。特にカンナビノイド濃度が高い製品ほど結晶化しやすくなります。加熱すれば元に戻るのですが、たびたび発生するのはストレスですね。この結晶化が抑制できるというのは、ベイプユーザーにとっては朗報でしょう。「ディストレート」とは「蒸留」つまり、液体の物質を沸騰させて、いったん気体にしてから液体にもう一度戻して取り出す製法のことです。蒸留することで、残留物質や重金属などの不純物を取り除き、ピュアな製品を作ることができます。また、ディストレートは通常、複数のカンナビノイドを含むブロードスペクトラム製法で作られています。これらのことから、CRDとは「結晶化せず、不純物を限りなく取り除く蒸留工程を経た、ブロードスペクトラム製法のカンナビノイド原料」であるということになります。
■耐結晶化についてもっと知りたい
それでは、CRDの「耐結晶化」についてより詳しく説明していきましょう。そもそも、2021年、CRDが初めて日本に入ってきた頃には「CRD」というワードではなく「結晶化しないCBDディストレート」として紹介されていました。カンナビノイドは、ベイプで気化させて吸引するのが最も手軽かつ即効性のある摂取方法だといわれています。しかし、ベイプユーザーにとって厄介なのが「結晶化」。前述のとおり、ベイプカートリッジの中身が固まってしまう現象です。結晶化しても性質的に問題はありませんが、見栄えが悪いだけでなく、液体が均一ではなくなるため、吸い込みづらくなったり、味が偏ったりします。また、そのまま使い続けると、きれいに吸い切れずに中身がカートリッジに残ってしまうこともあります。湯煎やドライヤーなどで40℃から75℃程度に加熱すれば元に戻るのですが、すぐにまた結晶化してしまった、という経験があるベイプユーザーも多いのではないでしょうか。
結晶化が問題になるのは、主に高濃度のカンナビノイドリキッドです。CRDは、高濃度のカンナビノイド原料でも結晶化せず、最後まで液体のまま利用することができます。ポイントは、結晶化を防ぐのに有効とされるCBC(カンナビクロメン)やCBT(カンナビトリオール)などのレアカンナビノイドです。これらを含有することで、人工的な添加剤を使用せずとも自然に結晶化を防ぐことができるのは、大きなメリットだといえるでしょう。
■まとめ
CRDとは「耐結晶化蒸留物」の略称で「結晶化しない、ディストレート製法で作られたカンナビノイド原料」のこと。ベイプユーザーのストレスの元である結晶化が防げるだけでなく、複数のカンナビノイドの掛け合わせも楽しめます。ベイプ愛好家にとってチェック必須のワードとなるでしょう。