CBC(カンナビクロメン)はレアカンナビノイドのひとつです。一般的にはまだあまり知られていないカンナビノイドですが、医学界では「ビッグシックスカンナビノイド」のひとつとして知られています。これまであまり注目されてきませんでしたが、近年になってレアカンナビノイドの研究が注目されるようになり、CBCについても少しずついろいろなことが明らかになってきました。CBCが持つ特徴や、CBCの注目ポイントについて紹介していきます。

CBCの成り立ち
CBC(カンナビクロメン)は、1966年に初めて発見されたレア(希少)カンナビノイドです。THC(テトラヒドロカンナビノール)やCBDと同様にカンナビゲロール酸(CBGA)を起源としています。CBCは、THC・CBD・CBN(カンナビノール)・CBG(カンナビゲノール)・THCV(テトラヒドロカンナビバリン)とともに、医学界では著名な「ビッグシックスカンナビノイド」に選ばれています。1970年代の大麻(麻)の在来種を検査した研究では、CBCは検査された大麻サンプルにおいて全体で2番目に多いカンナビノイドであることが発見されました。しかし、CBCは大麻草の成熟とともに減少することがわかっています。THCが自然にCBNに分解されるのと同様に、CBCは熱および光によってCBL(カンナビシクロール)に自然に分解されるのです。

■ CBCの特徴
CBCは、THCやCBDと同じ分子式C21H30O2を持っていますが、構造は異なります。CBD同様、THCのような特殊な活性物質は含みません。エンド・カンナビノイド・システム(ECS)内で、CBCは痛みや炎症に関わる受容体のバニロイド受容体1(TRPV1)および一過性受容体電位アンキリン1(TRPA1)と最も効果的に結合することがわかっています。CBCは他のカンナビノイド同士の効果を調整する重要な役割を担っていると考えられており、複数のカンナビノイドにCBCをプラスして摂取することが推奨されています。

CBCの注目ポイント
早くに発見されたカンナビノイドであるにもかかわらず、以前はCBCに関する研究はほとんどありませんでした。主にTHCが研究者の注目を集めていたからです。しかし最近では、CBDはもちろん、CBCなどのレアカンナビノイドについての研究も多くなってきました。一例として、CBCは、私たちの体内で生産される内因性カンナビノイド「アナンダミド(AEA)」の取り込みの抑制を助けることがわかっています。これにより、アナンダミドが血流に残って働くことが可能になります。アナンダミドは主にCB1受容体に作用し、痛みや不安の緩和・感情の安定・喜びや多幸感といったさまざまな働きを持つといわれています。この、私たちの体でもともと作り出していた重要な内因性カンナビノイドであるアナンダミドの働きを助ける点においても、CBCは今後の研究に大きな期待が寄せられているのです。

まとめ
CBCは、近年になってさまざまな研究結果が報告されている旬のカンナビノイドです。痛みや炎症に関わる受容体のTRPV1およびTRPA1と最も効果的に結合します。内因性カンナビノイドであるアナンダミドに作用することにも注目されています。THCのような特殊な活性物質を含まないことから、広範囲での活用が期待されるカンナビノイドです。

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